JOE協同組合がインドネシア政府と締結した、技能実習生をサポートするパイロットプロジェクトが、インドネシア現地メディア『KokuJapan』で報道されました。
このプロジェクトは、インドネシア国営の職業訓練校の卒業生を技能実習生として日本に受け入れるというもので、今回はパイロット版として160人の卒業生たちをJOE協同組合が独占的に受け入れます。
インドネシアでは新型コロナウィルス感染拡大の影響から失業率が大幅に悪化していることから、若年層の雇用対策が大きな課題となっています。
若者の就業先として日本に注目が集まる一方で、技能実習生が送り出し機関や仲介業者に高額な教育費用や手数料を支払い、大きな借金を抱えた状態で渡航していることは社会的な問題となっています。
今回のプロジェクトでは技能実習生一人当たりに対しインドネシア政府が補助金を出すことに加え、JOE協同組合が返済義務のない奨学金を給付し、実習生の費用負担を大きく減らすという初めての取り組みが行われます。また、人材サービス会社キャムテックと提携し、キャムテックが開発したオンライン日本語教育サービス「edupoke」や、研修施設「キャムテックエデュックアカデミー」での技術指導、生活サポートなどを提供することが大きな特徴です。
プロジェクト始動にあたって、インドネシア労働大臣や事務総長、職業訓練・生産性向上総局総局長、局長らが来日しキャムテックエデュックアカデミーを視察に訪れ、施設や教育内容、授業の様子を見学しました。
インドネシアから日本のニュースを伝える有名メディア『Koku Japan』の報道によると、視察後に行われた会議でイダ・ファウジヤ労働大臣やアンヌル・サヌシ事務総長は、今回のパイロットプロジェクトにはJOE協同組合による教育システムと奨学金が大きく貢献していることに触れ、「このプロジェクトがインドネシアの失業を減らし、より良い未来をもたらすものになると考えている」と述べて期待を表したということです。
パイロットプロジェクトの対象となる実習生は160人で、2023年度には本格化され数千人の受け入れが行われる予定です。